1月3日に高尾山を登りました。
この前、陣馬山に登って、次回は鎌倉の方へと言ったのですが、つい新年に行きたくなってしまいました。
しかし、常に人が多い高尾山です。お正月はずらした方がいいと思いましたが、都合上3日となりました。今回は稲荷山のコースを行きます。
早朝の5時半くらいから登る予定でしたが、少し遅れて6時を回ってしまいました。それでも、まだ外は真っ暗です。
それにも関わらず、既に満車の駐車場があり驚きました。高尾山の集客数を完全に舐めていたのです。
適当に前日にネットで調べたら、ケーブルカーが早朝からやっていると書いてなかったので、そのせいもあります。実際にはケーブルカーは動いていて、ほとんどの人はケーブルカーの列に並んでいました。もっときちんと調べればよかったです。

自分は、ケーブルカーの左横にある登山口へと入っていきます。昼間の山の顔と、まだ日が全く姿を見せていない今の山の顔とでは、その雰囲気は全く違います。
実は、自分は子どもの頃は相当な怖がりでした。特に人に噛みつく系のホラーは絶対にダメで、親が観ていた吸血鬼の映画を少し観てしまったあとは、ずっと夜寝る前に怖くてなかなか眠ることができませんでした。
ある動物学者がその著書の中で、その昔に人は捕食される側でもあり、その頃は視界が悪く、襲われる危険の高い暗闇を恐れていた。(現在も肉食系の動物は夜に活動するものが多いですからね)その名残が今も暗闇を恐れるということに繋がっているかもしれないということを言っていました。それを読んだ自分は、凄く納得をし、暗闇に対しての恐怖が少しだけ薄らぐことができました。

別に捕食されずとも、暗闇だと視界が悪くなります。故に、その先は未知の空間になるから、物音とかすると怖くなるのかもしれませんね。把握できないものに対して、不安を覚えてしまう人は結構いるのではないでしょうか?
先月、飲み会をしたあとに少し歩きたくなって、2駅くらい手前で電車を降りました。そこから歩いて帰宅をしました。自分は2次会も参加したので、日付が変わるくらいの時間でした。
ほろ酔い気分のせいもあったし、町中なので山よりは暗くもなく怖さはありませんでした。ほとんど人はいませんでしたが、時々歩いている人をみかけました。
ですが、自宅近くなると、酔いも覚め、逆に誰かが歩いている方が少し怖くなりました。強盗とか、目的もなく人を傷つけたい人(最近ときどきニュースでもありますね)とか、そういう人だったらかなりまずいなと。そんな感じで警戒をしていて………だったら最初からタクシーで帰ればいいのですけどね。逆に、相手には自分がそう思われていたかもですし。
まあ、町中だとこんな感じですが、山は違います。日が昇る前の山は、全く違う世界に入り込んでしまったような錯覚を、起こしてしまう雰囲気があります。それでも、1月3日のせいなのか、時々他にも登っている人がいるので、そのおかげかあまり怖くはありませんでした。
登り始めるとすぐに熱くなりました。実はかなり着込んでいたので、セーターとパーカーを脱いでリュックに入れました。

本当は友人と2人で来る予定でしたが、友人は体調を崩してしまったので、1人で来ました。数年前にも日が昇る前の冬の高尾山に登ったことがあります。お正月でもなかったし、誰もいなくてあのときは、踏み込んではいけない場所に踏み込んでしまったかのように感じられました。
それでも、登っていくと、数年前のときは天気もよく、だんだんに日が昇っていく様が本当に綺麗だったことを覚えています。日の角度によって少しずつ彩られていく木々の色彩は、本当に目を奪われてしまいました。
今回持ってきた灯りは、首からぶら下げるものです。それだけが、自分の足元を照らしています。見えはしますが、視界があまりよくないので、いつもよりもゆっくり目に登っていきます。

さて、少し遅くなってしまったせいもあって、半分も登っていないうちからだんだんに明るくなってきました。残念なことに今日の天気はあまりよくないですが、これはこれでまた違った雰囲気を味わえます。
高尾山はどんどん整備されていきます。安全面ではいいと思いますが、変わってしまったものが懐かしく思えたりもします。
元来、自分は何かが変わることがあまり好きではなかった気がします。幼い頃は何か不安を覚えていた気がします。ですが、好奇心も旺盛なので、新しいものに興味も示すから、それで適応していっているのだと思います。

昨年は、元旦から能登の方で大きな地震があり、復興もまだまだ問題があるようです。今年は元旦にそのようなことはなくて本当に良かったです。
階段が多い高尾山。自分は脇の階段でない方を通りがちです。この高尾山の階段、所々ガタガタしていて、踏まない方がいいとの注意書きもあります。登る方たちは注意してくださいね。

今年は、スカイダイビングで、1人で飛べることを1つの目標にしています。年末からできるかと意気込みましたが、春にならないと無理みたいでかなり気落ちしましたが、自分がやるべきことをやりながら春を待とうと思います。
さて、一応頂上に着きました。晴れていなくても、景色は綺麗です。この天気が生み出している色彩が、むしろ幻想的な雰囲気にすら感じられます。遠くから仙人でもやってきそうに思えます。

そんな景色を少しの間見つめてから下山しますが、今日はケーブルカーに乗って帰るつもりです。まだ膝は全く痛くないのですが、近々鎌倉にも行きたいからです。実は、元旦には鎌倉、正確には由比ガ浜の海へ、初日の出を見に数人で行ったのですけどね。
高尾山には、親子連れとかいろいろな人たちが来ています。年を取ったお母さんを労わりながら登っている人を見かけ、なんだか心がほっこりしました。
長めの階段をお兄ちゃんが小さな妹を抱っこして上っているのもみかけました。妹さんはすごく楽しそうでした。
その他、カップルもたくさんいます。幸せそうに手をつないだり腕を組んだりしています。別に羨ましくもないけど、どれも微笑ましいです。羨ましいと言えば、最近恋人ができた友人がめちゃめちゃ惚気話をしてきます。本当に幸せそうな様子を見ていると、多少羨ましくもなります。

自分はこの先誰かに恋をすることがあるのかな?と思うことが時々あります。知り合いのおばさんが、最近やたら相手を作れと言ってきますが、そのうち誰かを紹介してきそうな勢いもあるので、密かに怯えています。そういうのは苦手なのでね。
犬を連れている人もいます。
前に、高尾山に犬を連れていくのは高尾山の生態系によくないと、誰かが言っていた気がしますが、他の山でも犬を見かけることはよくあります。
自分は犬が好きです。猫も好きです。昔、捨てられていた子猫を友達と一緒に段ボールで飼おうとしたことがありました。自分も友達も親が猫を受け入れてくれなかったからです。まだ小学生の頃の話です。一生懸命世話をしていましたが、ある日、何処かへいってしまって、帰ってはきませんでした。
犬は、大きい犬が好きです。大きい犬に抱きつきたいけど、今の状況ではそれはできません。本当は、シェパードがいいのだけど・・・実は、シェパードは自分が敬愛する動物学者が愛していた犬種でもあるので、その影響が強いです。

因みに、刷り込みで有名なノーベル生理学賞を受賞した動物学者を、自分は敬愛しています。初めて彼の著書を読んだのは、中学生の頃でした。彼の著作を全て読んだわけではありません。ほんの数冊程度です。あるとき、もう少し自分自身で自分のことを認められたら読もうかと思いました。それがいつかは分からないですが、もう少しゆっくり落ち着ける状況で読みたいなと今は思っています。
ある人に言われました。その学者のことを、「まるで犬が飼い主をすごく好きでいるみたいに好きなんだね」と。あの言葉は、自分の中でびっくりするほどストンと納まりました。本当にその通りだったからです。彼に強く惹かれて、ドイツ語を勉強しようかと考えもしました。彼に会いに行きたいと思ったからですが、既に彼はこの世の人ではありませんでした。
あれから随分時間も経っていますが、彼の存在は相変わらず自分の中で特別だなと改めて思います。
薬王院まで下山してくると、たくさんの人がいます。まだ時間にして午前8時前なのですけどね。
更にもう少し下ってケーブルカーに乗りました。タイミングが良くて、ちょうどケーブルカーが出発する少し前でした。座席はいっぱいだったので、座れませんでしたが、全く問題もないので、そのままケーブルカーで山を下りました。
下へ着くと、ちょうど午前8時くらいでした。ケーブルカーに乗ったので、膝の痛みもありません。これなら筋トレも問題なくできます。でも、家に帰ったら、この記事を書いて、少し勉強をしようかなと思っています。